よくきた |
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荒川登山口からトロッコ路と山道を歩くこと5時間、目の前に忽然と姿を現した大木の名を縄文杉という。苦労して登ってきたおかげで、喜びもひとしお。
樹齢7200年という説から「縄文杉」の名がついたらしいが、この数字には諸説あって真相はよくわからないらしい。鬼界カルデラの大爆発で植物は全て焼け、なおその後数千年は大きな植物は育たなかったハズという説もある。
しかしまあ、人間に比べて遥かに長生きなのは間違いない(何せ樹齢千年に満たないものは「小杉」と言われ、屋久杉とは呼んで貰えないぐらいだ)。折角だからこの人を超えた老翁に己の行く先を尋ねてみるか。にしてはこの辺は登山客で賑やか過ぎるか(笑)。
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しょうがないので、少し上がったところにある広場でひるめしの登山弁当をあける。朝6時から歩きっぱなしで腹ペコだ。
あたりはぽかぽかと暖かく、半袖でも十分なほど。
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緑のじゅうたん |
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森の中は至るところ緑の苔で覆われている。苔は草とは違い、根を持たずに表面から水分を吸収する。なので水気がおおいところでないと育たない。 このことからも、屋久島の森がいかに水に恵まれているかがわかる。
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これって草じゃないの? |
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と思うほど巨大な苔。中には長さ10cmに達するものもあるという。
普通見る苔といえば、盆栽の根の辺りに貼り付いてる程度のものだから、やっぱりこの島の苔は別格。
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雲海を抜けて |
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九州最高峰、宮之浦岳からの眺望。こちらも朝5時に宿を出発、縄文杉コースよりかなり厳しい山道を5時間登り通してついに到着した。山頂はさすがに風がきつくてかなり寒いが、周囲はまさに絶景。 まわりが全部水平線なのは、海上アルプスの名に恥じぬ光景だ。
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巨石 |
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緑の合間に天から落ちてきたように見えるのは、この島の骨格とも言える花崗岩。およそ1600万年前、地中深くで固まって隆起した結果、この島は形成された。地学的なスケールで言えばこの時間はまだ新しく、それほど風化が進んでいないため岩が目立つ。なので岩だらけの島に緑が根付いていったという方が正しい。
因みに神戸の六甲山系も同じような隆起花崗岩で形成されているが、そちらはおよそ一億年前に形成されたため、かなり風化が進んでおり、岩があまり目立たない。
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