チチカカ湖を巡って  
 
 
  ペルー側チチカカ湖沿岸の中心都市、プーノにある公園からみたチチカカ湖。神秘の湖ともいわれ、汽船が航海している湖としては世界最高の湖面標高、3800メートル。既に富士山より高い。
  旅して感じたのは、チベットにラテンの空気を持ち込んだ風景の多さ。アミーゴ!という言葉が妙に馴染むのだ。
 
 
  チチカカ湖に文字通り「浮かぶ」、ウロス島の風景。地面のように見えるのは実は地面ではなく、トトラという葦の一種を敷き詰めた人工地盤である。厚さは2、3メートルにもなり、不意に湖に落ちるということはないが、それでもフワフワとした感触が不思議な感じだ。水深はこの辺で20メートルほどだという。
  ツアーガイドは手に持った採りたてのトトラを、ツーリストに食えと勧める。無味無臭だったが、煮付ければ和食食材としてはイケルかも知れない。実際昔はそうやって食べていたらしいが、今となってはコレを食ってるのはツーリストだけだとガイドは笑う。全員爆笑。








 
     同じくウロス島でトウモロコシを石臼で挽く女性。もともとインカ軍やスペイン軍に追われた人々が住み着いたらしい。今ではプーノの街に出て暮らす人々も多いそうだが、この島に残って昔からの生活を守っている人々もこうやって確かに存在している。
 
 








 
 
  チチカカ湖中ほどにある島、タキーレ島。こちらは浮き島ではなく、ホンモノの地面のある島である。地球の反対側だというのに、何だか懐かしい風景の広がる島だ。
  島には平地は殆どなく、こういった段々畑が広がる風景も、そんな感じを引き立てているのかもしれない。
  そんな和やかな気持ちとは裏腹に、集落へと坂を登る息は妙に荒くなる。それもそのはず、標高はほぼ4000メートル。富士山より高いのだ。








 
     集落の広場で出会ったコドモ。なかなかカッコイイ。「カミサラキー」と挨拶するとはにかむように笑った。
  帽子の被り方には決まりがあって、コドモのウチは帯を後ろに倒し、大人になると横に倒すそうだ。他にも既婚・未婚でもビミョーに違うらしい。
  それを聞いて一人のツーリストが、既婚のくせに未婚の被り方をするとどうなるか、ガイドに質問した。ガイドの答えは
  「既婚者が指輪を外すのと同じ効果を考えるでしょうが、実はみんな誰が既婚で誰が未婚か知っているので、効果は期待できないのです」
  これもまたみんなに大受け。
 
 




 
     こちらは何だかほほえましい感じの親子です。ひょっとするとお孫さんなのかも知れませんが、女性はこうやって顔を隠すきまりらしく、よくは分かりません。
 
 




 
 
  島の一角で催されていた宴会。結婚式のお祝いだそうで、右から2人目が新婦さんだそうです。





 
 
  集落で郷土料理をご馳走になり、島の反対側に抜けて港を目指す。
  石畳の道を歩いていると突然目の前が開け、チチカカ湖が目の前いっぱいに広がり思わず息を呑む。そう、オレはこんな風景を見たくて旅をしてるんだ!と気持ちが高揚するぐらいの絶景だ。

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